司法書士試験、独学はやめとけ|20歳で一発合格した自分が予備校を使った理由

司法書士試験は独学でも合格できるのか。

予備校は高いけれど、本当に受講する価値があるのか。

教材や講師は、どのように選べばいいのか。

これから司法書士試験を始める人は、最初にここで悩むと思います。

自分は大学2年の6月から司法書士試験の勉強を始め、大学3年の9月に20歳で合格しました。

勉強期間は約1年3か月です。

メインで使ったのは伊藤塾の山村先生のコース。答練はLEC、補助教材として「ケータイ司法書士」も使いました。

この記事は「この予備校を使えば必ず受かる」という話ではありません。

むしろ伝えたいのは、一発合格を狙うなら、独学でオリジナリティを出すより、信頼できる予備校のカリキュラムに乗って、同じ教材を繰り返したほうがいいということです。

結論:一発合格を狙うなら、予備校を使ったほうがいい

結論から言うと、自分は初学者が司法書士試験を目指すなら、予備校を使ったほうがいいと思います。

理由は単純で、司法書士試験は範囲が広く、出題形式も独特で、独学で学習方針まで自分で設計するコストが大きいからです。

民法、不動産登記法、商業登記法、会社法、憲法、刑法、民事訴訟法、民事執行法、民事保全法、供託法、司法書士法。

覚える量が多いだけではなく、択一式と記述式で求められる力も違います。

初学者が独学で始めると、勉強そのものよりも、

  • どの教材を買うか
  • どこまでやればいいのか
  • 何を捨てて、何を優先するか
  • 記述式対策をいつ始めるか
  • 答練や模試をどう使うか

といった「勉強のやり方を考える作業」に時間を使いがちです。

一発合格しか目指していなかった自分にとって、これは避けたいことでした。

独学で遠回りして、自分なりの方法を試す余裕はない。

再現性があり、信頼できるルートを最短で走ることを優先しました。

自分が伊藤塾をメインに選んだ理由

自分がメインで使ったのは、伊藤塾の山村先生のコースです。

予備校選びで重視していたのは、派手な宣伝や価格ではなく、講義と教材に信頼できるかでした。

司法書士試験は、勉強量が多い試験です。

途中で「この教材で本当に大丈夫か」と迷い始めると、教材を買い替えたり、別の講師の講義に手を出したりして、学習効率が一気に落ちます。

だから最初に、「この人についていく」と決めることが大事だと思います。

答練はLECを使い、補助教材として司法書士マジックも使いました。

ただ、ここで勘違いしてほしくないのは、複数の教材を使ったから受かったわけではないということです。

メイン教材は一つに絞っていました。

答練や補助教材は、メイン教材で足りない部分を確認したり、本試験形式に慣れたりするために使っただけです。

予備校を変える、参考書を次々買う、問題集を増やす。これは受験生がやりがちな失敗です。メイン教材は一つに絞る。

独学と予備校、結局いくらかかるのか

予備校を使わず独学で受験したい理由として、一番大きいのは費用だと思います。

たしかに、司法書士試験の予備校は安くありません。

初学者向けの総合講座は、講座やサポートの内容によって大きく変わりますが、通信講座でもおおむね10万円台後半〜30万円程度、通学やフルパック型ではそれ以上かかることもあります。

一方で、独学も「市販テキストを数冊買えば終わり」ではありません。

基本テキスト、択一過去問、記述式問題集、雛形集、六法、答練、模試、法改正対応教材までそろえると、初年度でもおおむね8万〜12万円程度は見ておいたほうがいいです。

たとえば、市販の基本テキストは1冊2,000〜3,000円程度、過去問も複数冊必要になります。記述式対策や模試まで追加すると、教材費は普通に積み上がります。

独学と予備校の費用をざっくり比較すると、こんなイメージです。

学習方法初年度の費用目安含まれるもの
独学8万〜12万円程度テキスト、過去問、記述対策、答練・模試など
低価格の通信講座10万〜20万円程度講義、Web教材、問題演習、過去問など
大手予備校の総合講座20万〜40万円程度講義、教材、答練、模試、質問制度、学習サポートなど
通学・フルパック型40万円以上上記に加えて通学講義や手厚いサポートなど

もちろん、これはあくまで目安です。

講座の年度、早割、割引制度、答練や模試がセットに含まれるかどうかで金額は変わります。

ただ、自分が言いたいのは、独学と予備校の差額だけを見て判断しないほうがいいということです。

仮に独学で教材費を10万円に抑えられたとしても、学習方法が定まらず受験が1年延びればどうでしょうか。

翌年の法改正対応教材、答練、模試、受験料が追加でかかり、費用は逆転します。

それ以上に、合格が1年遅れることで失う時間は大きいです。

自分は一発合格を狙っていたので、最初から予備校に投資しました。

独学で遠回りして数年かけるより、信頼できるカリキュラムに乗り、最短で受かるほうが結果的に安いと考えたからです。

予備校代は「高い出費」ではなく、合格までの時間を短縮するための投資として考えたほうがいいです。

平均10時間勉強した。直前期は14時間ほど

勉強を始めたのは大学2年の6月で、合格したのは大学3年の9月です。

平日は平均して10時間ほど勉強していました。

直前期には、1日14時間ほど勉強することもありました。(具体的は勉強スケジュールは別の記事でまとめます)

これを聞くと、「そんなに勉強できない」と思う人もいるかもしれません。

その感覚は正しいです。

正直、誰にでも同じ勉強時間を勧めるつもりはありません。

大学生と、フルタイムで働いている社会人では、確保できる時間が違います。

大事なのは、最初から気合いで長時間勉強し続けることではありません。

自分の生活の中で、毎日継続できる勉強時間を決めて、淡々と積み上げることです。

モチベーションがある日に頑張るのではなく、モチベーションがなくてもできる量を毎日こなす。

この考え方のほうが、長期戦の司法書士試験には合っています。

勉強時間は「ログインボーナス」のように積み上げる

司法書士試験の勉強は、気分でやると失敗しやすいです。

やる気がある日は10時間勉強する。

疲れた日は何もしない。

気分が乗る科目だけ進める。

こうなると、勉強期間が空き、苦手科目が放置され、直前期に全部しわ寄せが来ます。

自分が意識していたのは、勉強を毎日のログインボーナスのように扱うことです。

毎日少しだけでも机に向かう。

講義を1コマ見る。

過去問を数問解く。

テキストを数ページ読む。

内容は小さくても、勉強をしない日を作らない。

こうして勉強を生活の一部にすると、やる気に左右されにくくなります。

特に社会人受験生は、平日に無理な計画を立てるより、「平日は最低これだけ」「休日はこれをやる」と先に決めておくほうが続きます。

あとは決めたスケジュールに沿って、何も考えずに毎日やるべきことをこなします。

司法書士試験で大事なのは、勉強しない日をなくし、テキスト・問題に触れ続けることです。

間違えた箇所はすべてテキストに一元化した

一番効果があった勉強法は、間違えた知識をすべてメインテキストに一元化したことです。

問題を解いて間違えた箇所、講義で理解が浅いと感じた箇所、答練で落とした論点。

これらはすべてテキストに戻って確認し、該当箇所に付箋を貼りました。

そして、付箋には確認した日付を書きます。

2週間に1回、その付箋が貼ってある箇所を総なめにする日を作りました。

「これはもう絶対に覚えた」と思える状態になったら、付箋を外します。

この方法のいいところは、自分の弱点がテキスト一冊に集まることです。

新しいノートを作る必要もないし、間違えた問題を延々と探し直す必要もありません。

試験直前には、付箋が残っている箇所だけを見れば、自分がまだ落としやすい論点を確認できます。

復習は、できなかったことを減らす作業です。

分かった気になるために教材を読み直すのではなく、実際に落とした知識に戻ることが大事です。

受験生のうちから登記実務に触れようとしなくていい

これは意外と大事です。

司法書士試験の受験生なのに、登記実務に触れようとしたり、実務書を読んだりする人がいます。

でも、自分はおすすめしません。

司法書士試験は、あくまで試験です。

試験で問われる知識と、現場の登記実務は完全に同じではありません。

実際に司法書士として働いてみて「テキストではこう書いてあるけれど、実務では違う」といった話もあります。

受験生の段階で実務に背伸びすると、試験知識がかえってあいまいになることがあります。

実務は、合格してから嫌というほど学べます。

受験生のうちは、テキストに書いてあることを正確に覚え、問題で正解できる状態にすることだけに集中したほうがいいです。

参考書・問題集を増やすのは、ほとんどの場合で悪手

受験生が陥りがちな失敗の一つが、教材を増やしすぎることです。

SNSや受験ブログを見ると、「この問題集がいい」「この講師が分かりやすい」「この参考書は必須」といった情報が大量に出てきます。

もちろん、良い教材はたくさんあります。

でも、良い教材をたくさん持っていることと、その教材を使い切れていることは別です。

一冊のテキストを中途半端に読むより、一冊を何度も読み、間違えた箇所を潰し切るほうが力になります。

予備校を途中で変えることは、基本的にはおすすめしません。

「今の講義が自分に合わない」という理由で変更を繰り返すと、インプットの体系が崩れます。

そもそも予備校変えることで、何が変わるのでしょうか。

合格に必要な知識量は変わらないのに、講義を比較すること自体が目的になり、肝心の問題演習と復習が進まなくなります。

教材を増やしたくなったときほど、今使っているテキストをもう一周する。

これくらいでちょうどいいと思います。自分は試験当時まで、基礎テキストを13週しました。

予備校選びで大事なのは「自分に合うか」より「最後までやり切れるか」

予備校選びでは、「一番分かりやすい講師は誰か」を気にする人が多いです。

もちろん、講義の分かりやすさは大事です。

ただ、司法書士試験では、最初の数コマで感動する講義よりも、長期間にわたって最後まで受講し、問題演習と復習を続けられる講座のほうが重要です。

講義のテンポ、教材の見やすさ、質問制度、紙教材かオンライン中心か、受講画面の使いやすさ。

人によって合うものは違います。

だから、候補があるなら無料講義やサンプル教材を見て、自分が継続できるかを確認したほうがいいです。

ただし、一度決めたら、頻繁に比較し続けないこと。

予備校選びは、合格のための準備です。予備校を比較すること自体が目的になってはいけません。

まとめ:最短ルートを決めて、教材を信じて繰り返す

司法書士試験で一発合格を狙うなら、独学で自分なりの方法を作るより、信頼できる予備校のカリキュラムに乗るほうが再現性は高いと思います。

自分がやってよかったことは、次のとおりです。

  • メイン教材と講師を決めて、途中で変えなかった
  • 勉強スケジュールを作り、気分ではなく毎日勉強した
  • 間違えた箇所をテキストに一元化した
  • 2週間に1回、付箋の箇所を総復習した
  • 受験生のうちは登記実務に寄り道せず、試験対策に集中した

逆に、やらないほうがいいことは、教材や問題集を増やしすぎることです。

司法書士試験は、情報量の多さに飲まれやすい試験です。

だからこそ、信頼できる教材を決めて、必要な勉強を毎日積み上げる。

これが、一番地味で、一番確実な方法だと思います。

司法書士資格を取った後の年収や働き方、民間企業への転職については、こちらの記事で実体験をもとに書いています。
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